親のスマホにこれ入れて|詐欺電話への具体的な備え方【第3部】

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親のスマホにこれ入れて|詐欺電話への具体的な備え方【第3部】

第1部では、詐欺電話の入口として携帯電話国際電話番号が増えていることを整理しました。
第2部では、電話・SMS・ネットがつながる今の詐欺の流れを見てきました。 第3部では、家族が実際に動きやすいように、 今できる対策をやさしく整理します。

📌この記事の3つのポイント

まずはつながりにくくする設定を整えることが大切
警察庁が推奨する無料アプリという選択肢がある
親を守るには、アプリ+設定+家族の声かけの重ねがけが安心につながる

「気をつけてね」だけでは守りきれない時代に

親や祖父母に「知らない番号には出ないでね」と伝えることは大切です。

でも実際には、 急にかかってきた電話で不安をあおられたり、 警察や金融機関を名乗られたりすると、 その場で冷静に判断するのは簡単ではありません。

だから最近は、 本人の注意力だけに頼るのではなく、 最初からつながりにくくする仕組みを整えることが大事になっています。

📝 まず考えたい基本の順番
  • 知らない番号との接触を減らす
  • 国際電話や不審番号をブロックしやすくする
  • 家族が見守れる形に整える
  • 困った時の相談先を共有しておく

最初の一歩は「スマホの設定」を見直すこと

アプリを入れる前に、 まず見直しやすいのがスマホ本体の設定です。

たとえば、 不明な発信者への対応や、 電話帳にない番号への向き合い方を家族で確認しておくだけでも、 「うっかり出てしまう」リスクは少し下げやすくなります。

設定家族で見直したいポイント
知らない番号 すぐに出ず、まずは番号を確認する習慣を共有する
国際電話 「+」から始まる番号は特に慎重に見る
折り返し 不在着信があっても、慌てて折り返さないようにする
家族連携 迷ったら一度スクリーンショットや口頭で家族に相談できる形を作る

小さなことに見えても、 こうした土台があると、 不安をあおる電話が来た時に一呼吸置きやすくなります。

警察庁が推奨する無料アプリという選択肢

今回のテーマで知っておきたいのが、 警察庁が一定の基準を満たした民間アプリを 「推奨アプリ」として紹介していることです。

制度の考え方は、 警察庁が持つ犯行利用番号の情報と、 民間事業者の技術やデータベースを組み合わせて、 被害防止につなげようというものです。

つまり、「個人で頑張る」だけでなく、 仕組みの力を借りる防犯が少しずつ整ってきているということです。

推奨アプリには、 国際電話番号への対応、 警察庁が把握する犯行利用番号への対応、 防犯情報の通知など、 いくつかの要件が設けられています。

今、名前を知っておきたい2つのアプリ

現時点で紹介されているものとしては、 次の2つが知られています。

無料代表的なアプリの例
詐欺対策 by NTTタウンページ 詐欺関連番号への警告や遮断に加え、事業者名表示の安心感も重視したタイプ
詐欺バスター Lite 警告表示やブロック機能を中心に、つながりにくくする方向が分かりやすいタイプ

どちらが合うかは、 端末やOS、使い方によっても変わります。 大切なのは、 「親のスマホにこういう対策アプリという選択肢がある」と知っておくことです。

とくにAndroidでは、 国際電話ブロック機能が活きやすい場面もあります。 一方でiPhoneは仕様上できることに差があるため、 家族で無理のない方法を選ぶのがよさそうです。

アプリだけで終わらせず、「重ねて守る」

ここで大事なのは、 アプリを入れたらそれで安心、ではないことです。

詐欺の手口は変わり続けるので、 一つの対策だけで完全に防ぐのは難しい場面があります。

✅ おすすめの重ね方
  • スマホの設定を見直す
  • 推奨アプリを入れる
  • 親と「困ったら一度切る」を共有する
  • 家族で相談しやすい雰囲気を作る

この「重ねて守る」考え方は、 防災にも少し似ています。 一つの大きな対策より、 いくつかの小さな対策を積み重ねた方が、 暮らしの安心につながりやすいのかもしれません。

固定電話がある家庭は、そちらも忘れずに

親世代の暮らしでは、 スマホだけでなく固定電話も現役というご家庭が少なくありません。

その場合は、 携帯電話対策だけでなく、 固定電話側の対策も一緒に考えておくと安心です。

固定あわせて考えたいこと
国際電話対策 固定電話・ひかり電話では、国際電話利用休止の仕組みが使える場合がある
録音・警告 自動通話録音や警告機器の活用も安心材料になる
家族共有 固定電話に怪しい着信があった時も、家族に伝える流れを決めておく

「親のスマホ」だけを見るのではなく、 実家全体の連絡手段として考えると、 抜け漏れが減りやすくなります。

親に伝える時は、「怖い話」だけにしない

防犯の話はつい、 「今こんなに危ないよ」 「絶対気をつけて」 と強めに伝えたくなります。

でも、あまり不安を強くすると、 逆に「もう分からない」「難しい」と感じさせてしまうこともあります。

伝え方は、怖さを増やすことより、
一緒に整えることの方が続きやすいのかもしれません。

たとえば、 「これ入れておくとちょっと安心みたい」 「分からない電話は一回わたしに聞いてね」 くらいのやさしい言葉の方が、 実際には受け入れられやすいこともあります。

大切なのは、「親が悪い」にならない備え方

詐欺被害は、注意力が足りないから起きるものではありません。

相手は、人の不安や焦りを利用する形で近づいてきます。 だからこそ、 だまされる人が弱いのではなく、 だまされやすい状況が作られてしまうことの方が問題です。

家族としてできるのは、 責めることではなく、 つながりにくい仕組みを作り、 相談しやすい関係を残しておくこと。

👪 家族で共有したい合言葉
  • 知らない番号はすぐ出ない
  • 不安になる電話はいったん切る
  • 迷ったら家族に聞く
  • 設定やアプリで守れる部分は先に守る

それだけでも、 被害の入口をかなり狭くできるかもしれません。

3部を通して見えてくること

今回の連載では、 第1部で「いま増えている入口」を、 第2部で「詐欺の流れ」を、 第3部で「具体的な備え方」を見てきました。

そこから見えてくるのは、 防犯が「気合い」や「自己責任」だけではなく、 家族・地域・仕組みで支えるものになってきているということです。

親を守るために必要なのは、
完璧な知識より、先に整えておく小さな備えなのかもしれません。

この連載が、 実家のスマホや固定電話、 そして家族の連絡の取り方を、 一度やさしく見直すきっかけになればうれしいです。

※本記事は、警察庁推奨「詐欺電話ブロック」アプリと電話詐欺対策に関する公開情報・整理資料をもとに構成しています。内容は公開資料時点の情報です。

すずこれ編集部
この記事を書いた人
松山かな
看護師/すずこれ編集長

三重県鈴鹿市在住。
看護師として働くかたわら、地域メディア「すずこれ」を運営。
鈴鹿の暮らし・子育て・医療・まちづくりを生活者目線で発信しています。

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