【第3部】「みんなと同じ」を叶えるパン屋さん|食物アレルギーと共食のやさしい物語

【第3部】「みんなと同じ」を叶えるパン屋さん

📌この記事の3つのポイント
  • 「食べたい」という憧れをあきらめさせない価値観
  • “みんなが食べられる・みんなと食べられる”という願い
  • 実際に届いているお客様の声と、広がる喜び

はじめに

アレルギーは「食べられる・食べられない」という問題だけではありません。

食卓を囲むとき、友だちと同じおやつを選ぶとき、家族で外出するとき——その場面ごとに“参加できるかどうか”が問われることがあります。

ケンちゃんのぱんさんが大切にしているのは、「みんなと同じ体験をあきらめなくていい」という価値観。これはパン屋さんという枠を超え、日常の喜びを支える大きなメッセージでした。

1. 「食べてみたい」を叶えるパンづくり

お店に寄せられる声には、こんなものがあります。

「周りのお友だちが食べているクリームパン、いつか食べてほしくて…」

「子どもが“あれ食べたい”と言ったことがなかったのに、ここのパンを見て初めて指さしました」

アレルギーがあると、それまで“普通”だと思っていた食事の選択肢が急に狭くなります。その中で、「食べてみたい」という小さな憧れを叶えることは、とても大きな意味を持ちます。

ケンちゃんのぱんさんは、その憧れの一歩を支える存在になっています。

2. 「みんなが食べられる・みんなと食べられる」

アレルギー対応のパンは、特別な人のためのもの——そう感じる方もいるかもしれません。

でも実際には、アレルギーのない方からも「純粋に美味しいから」と選ばれている、というのが印象的でした。

食事は、ただ栄養をとるだけの行為ではありません。会話が生まれたり、同じものを選んだり、笑い合ったり。人と人をつなぐコミュニケーションそのものです。

「みんなが食べられる」だけではなく、「みんなと食べられる」という体験を届けられること。その価値は、とても深く、あたたかいものだと感じました。

3. 実際に届いているお客様の声

取材の中で伺った、特に印象的だった声をご紹介します。

  • 「憧れのクリームパンが食べられた」
    アレルギーが理由で諦めていたパンを、初めて手に取り、嬉しそうに食べる姿を見たときのお母さんの涙。
  • 「ここのパンなら大丈夫」
    安心して食べられる場所があることで、家族の“食のストレス”がふっと軽くなる瞬間があります。
  • 「アレルギーがない私でも美味しいと思う」
    この言葉は、パンそのものの味に誠実に向き合ってきた証。“安全だから”ではなく、“美味しいから”選ばれているという事実です。

パンを通して、家族の時間や子どもの表情が変わっていく。それは、ケンちゃんのぱんさんが積み重ねてきた努力の結果そのものです。

✏️ 編集長:松山加奈の感想

今回の第3部で心に残ったのは、「同じものを一緒に食べられる」ことの尊さでした。

私自身、医療や子育てに関わる中で、“食べられないことで場に参加できなくなる方たち”をたくさん見てきました。だからこそ、「みんなと同じ」を叶えるというケンちゃんのぱんさんの思想に、深く共感しました。

そして、お客様の体験談から伝わってくるのは、単なる商品ではなく“気持ちの回復”や“自信”が生まれているということ。

ひとつのパンが、家族の思い出をつくり、子どもに成功体験を届け、食卓の会話を増やし、不安を軽くしてくれる。そんな力を持っているのだと、あらためて感じました。

地域に、こんな優しい場所があること——それだけで、子育ての景色は少し明るくなる。ケンちゃんのぱんさんのお話を伺いながら、そう強く思いました。

松山かな(看護師/すずこれ編集長)

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