【第1部|はるみ園特集】“笑っとる顔”から始まる、3代目園主・山越尚子さんの原風景

すずこれ取材|はるみ園

「“笑っとる顔”から始まる、はるみ園の物語」

花に囲まれて育った3代目園主・山越尚子さん。祖父の笑顔、クスノキの下のブランコ、そして「深呼吸ができた」瞬間――はるみ園へ戻ることを決めた転機までを辿ります。

📌この記事の3つのポイント

  • はるみ園の名前に込められた、祖父と家族の記憶
  • 花に囲まれて育った3代目園主・山越尚子さんの原風景
  • 「深呼吸ができた」——はるみ園へ戻ることを決めた転機

花に囲まれた場所で、自然と出てきた言葉

「いちばん最初に思い浮かぶのは、笑っとる顔ですね」

はるみ園の園主・山越尚子さんが、そう言って少し照れたように笑います。
お店の名前「はるみ園」は、尚子さんのお祖父さんの名前から取られたもの。

植木屋として働いていた祖父は、とにかく人が好きで、いつも笑顔だったそうです。
その姿は、今もはるみ園の空気の中に、やさしく残っているように感じました。

クスノキの下の、手作りブランコ

尚子さんの幼い頃の記憶には、大きなクスノキと、そこに吊るされた手作りのブランコがあります。
ブランコに揺られながら見ていたのは、花や植物に向き合う家族の背中。

特別なことを教えられたわけではなくても、
「働くこと」「育てること」が、生活の中に自然と溶け込んでいました。

その後、祖父の代から両親の代へ。
植木から花の生産へと形を変えながら、はるみ園は受け継がれていきます。

一度は離れた“花の世界”

けれど、尚子さんはすぐに家業を継いだわけではありません。
一度は実家を離れ、広告代理店で営業の仕事に就きます。

飛び込み営業の日々。
忙しさの中でメンタルも鍛えられた一方、心も体も、少しずつ余裕を失っていったと言います。

そんな時、久しぶりに立ち寄った実家の売店。
植物に囲まれたその空間で、ふと感じたのが――

「深呼吸ができるな、って」

「売るなら、自分の家の花を」

花や植物に囲まれた空気の中で、尚子さんの中にひとつの想いが生まれます。

「営業をするなら、どうせなら自分の家の、自慢の花を売りたい」

ちょうどその頃、心に響いた一冊の本もありました。
理由を並べるよりも、感覚的に「もう戻ろう」と決めた――そんな転機だったそうです。

両親に「手伝わせてほしい」と伝えた時、強く引き止められることはありませんでした。
「やりたいなら、いいよ」
その言葉に背中を押され、尚子さんははるみ園に戻ります。

花のある暮らしが、当たり前だったから

「植物がない生活、っていうのが想像できないんです」

小さい頃から当たり前のようにあった、花のある風景。
だからこそ、忙しさの中でそれを失いかけた時、
自分にとって何が大切かが、はっきりと見えたのかもしれません。

祖父の笑顔。
クスノキの下のブランコ。
花に囲まれて、深呼吸できたあの瞬間。
はるみ園の今は、そうした時間の積み重ねの上にあります。

▶ 次回予告(第2部)

第2部では、はるみ園の大きな特徴でもある「培養土へのこだわり」や、
「花が長持ちする理由」「初心者でも楽しめる選び方」について、もう少し踏み込んでお話を伺います。

松山かな
(看護師/すずこれ編集長)
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