給食は、鈴鹿から届いている|地産地消から見える地域のかたち【第1部】

鈴鹿の学校給食を読み解く|第1部

給食は、鈴鹿から届いている
― 給食から見えてくる、鈴鹿の食と地域 ―

―― 地産地消の考え方を、生活者の目線で整理します ――

📌この記事の3つのポイント

・鈴鹿市が学校給食で「地産地消」を大切にしている理由
・「市内産 → 県内産 → 国内産」という順番に込められた考え方
・理想と現実のあいだで続けられている、給食のかたち

行政の考え方を、生活者の言葉で伝えたいと思った理由

この記事は、
鈴鹿市教育委員会事務局 教育総務課(給食グループ)より、
学校給食の地産地消について、事前に丁寧なご回答をいただいた内容をもとに構成しています。

制度の背景や、市として大切にされている考え方を、
市民・保護者の皆さんにも伝わるように、
事実関係を確認しながら、やさしい言葉で整理しました。

「学校給食って、どうやって成り立っているんだろう」
「地産地消って、実際はどこまでできているの?」

そんな疑問に対して、
公式な回答を土台にしながら、
生活者の目線で考えてみたい――
そう思って、この記事を書いています。

毎日食べている給食は、どこから来ているんだろう

子どもが学校から帰ってきて、
「今日の給食ね、◯◯だったよ」と話す声を聞く。

そのとき、
その食材がどこで作られたものなのかまで、
意識することは、あまり多くないかもしれません。

でも、鈴鹿市の学校給食は、
「どこから来た食材なのか」
「誰が関わっているのか」を、
とても大切に考えながら作られています。

鈴鹿市が地産地消を進める理由

鈴鹿市の学校給食では、
「すずかの地産地消推進条例」に基づき、
市内で生産されたさまざまな食材を取り入れています。

ここで大切にされているのは、
地元の食材を使うこと自体が目的ではない、という点です。

・地域の農林水産業や食文化を学ぶこと
・生産者への感謝の気持ちを育てること
・郷土への愛着や誇りを感じてもらうこと
・地域経済の活性化につなげること

学校給食を、
「食べるだけの時間」ではなく、
地域を知る学びの機会にしたい。
そんな考え方が根底にあります。

「市内産 → 県内産 → 国内産」という考え方

鈴鹿市では、学校給食の食材について
市内産 → 県内産 → 国内産
という優先順位を基本としています。

これは、地産地消を
「身近な地域で生産された農林水産物を、
身近な地域で消費すること」
と捉えているからです。

子どもたちにとって一番身近なのは、
やはり「鈴鹿で育った食材」。

その食材を給食で味わうことが、
自分たちの住んでいるまちを知り、
地域への関心を育てる
最初のきっかけになると考えられています。

理想だけでは回らない、という現実もある

一方で、学校給食は
毎日、安定して提供されることが何より大切です。

近年は、物価の高騰や流通状況の変化により、
食材調達をめぐる環境も厳しさを増しています。

・地産地消をできる限り進めること
・給食費の予算内で、安定的に食材を確保すること

この二つを、どちらも大切にすること。

「地元産を使いたい」という想いと、
「無理なく、給食を続ける」という責任。

鈴鹿市の学校給食は、
そのバランスを取りながら成り立っています。

給食は、制度であり、暮らしの一部でもある

学校給食は、行政の仕事であり、制度でもあります。
でも同時に、
子どもたちの日常であり、
家庭の暮らしと地続きの存在です。

だからこそ、
理想論だけで語られず、
現実から目をそらさず、
それでも大切な価値は手放さない。

鈴鹿市の学校給食からは、
そんな姿勢が伝わってきます。

▶ 松山かなの感想

看護師としても、母としても、
「続くこと」がどれだけ大切かを、日々感じています。

給食も同じで、
完璧であることより、
無理なく、毎日続いていくこと。

その中で、
子どもたちが少しずつ
「鈴鹿って、いいところだな」と感じられたら――
それは、とても豊かな給食だと思います。

👉 次回・第二部

毎日約1万6千食を支える現場の工夫や、
天候や物価変動の中での献立づくりについて、
もう一歩踏み込んでお伝えします。

松山かな
(看護師/すずこれ編集長)
鈴鹿のお役立ち情報

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