🌸 第1部:ながさわ保育園に見る「子どもの主体性」 ― 信じて、見守る保育

文:松山かな(看護師/すずこれ編集長)

📌 この記事の3つのポイント

  • 「子どもの発達は人それぞれ」――焦らず、比べずに見守る保育
  • 給食や人間関係も、子ども自身の“選択”から育つ主体性
  • 大人が“待つ”ことで、子どもは自分の力に気づいていく

🌱 子どもを“信じて、待つ”ということ

鈴鹿市長澤町にある「ながさわ保育園」。園長・中瀬弦偉先生は、こう話します。

「子どもの発達の早さは人それぞれ。
でも、その順序はみんな同じなんです。」

園を訪れると、その言葉の意味が少しずつ見えてきます。大人が「できる」「できない」で判断せず、子ども一人ひとりの“いま”を大切に見守る。「この年齢だから、これをできなければいけない」ではなく、“その子の時間”を尊重しながら成長を支えていく――それが、ながさわ保育園の保育の根っこにあります。

🍚 自分で決めることが、学びになる

園のランチルームでは、毎日ちいさな“選択”が繰り返されています。

  • どの部屋で食べるか。
  • 誰と食べるか。
  • どのくらいの量を食べるか。

それをすべて、子どもたち自身が決めます。

「好き嫌いをなくすことより、“食べるって楽しい”と思えること。その喜びを大切にしています。」

「どうする?」と問いかけられる日常の中で、子どもたちは“考える力”と“自分で選ぶ勇気”を育てていきます。

☀️ ピーステーブルで育つ、言葉と気持ち

子ども同士のけんかが起きたとき、すぐに先生が仲裁することはありません。その代わりに、子どもたちは「ピーステーブル」に向かいます。そこには、年長の子が年少・年中の話を聞き、言葉で気持ちを伝え合う小さな会議がひらかれます。

「すぐに“ダメ”と言わない。話してみたら、わかることがたくさんあるんです。」

こうして、子どもたちは少しずつ、「人と関わる力」と「自分の気持ちを表現する力」を身につけていきます。

💬 “待つ”という勇気

中瀬先生が繰り返し話していた言葉があります。

「子どもを信じて、待つこと。それがいちばん難しくて、いちばん大切なんです。」

できないことをすぐに手伝うより、見守って、信じて、待ってみる。その時間の中で、子どもは自分の力に気づき、できた喜びを自分の心で感じ取っていきます。

🌸 その子の“いま”を大切に

ある日の物語の時間。「○○が悪い」と言う子どもたちの中で、一人の女の子が小さな声で言いました。

「私はそうは思わない。○○だって、かわいそうだよ。」

その瞬間、教室の空気がふっと変わったそうです。それはきっと、“自分の言葉で考える”力が育っている証。ながさわ保育園の保育は、そんな子どもの“心の声”を受け止めることから始まっています。

🕊️ 教えるより、信じること

子どもを信じて見守る。ゆっくりでも、ちゃんと育つことを知っている。「ゆっくり生きよう、ゆっくり育てよう」という言葉には、焦らず、比べず、“いま”を一緒に味わうという優しさが込められています。ながさわ保育園の保育は、「教える」ではなく「信じて待つ」――そんな静かな勇気にあふれています。

文:松山かな(看護師/すずこれ編集長)

📍取材協力:ながさわ保育園(鈴鹿市長澤町)

(👉 第2部では、先生たちの“学び続ける姿勢”と大人の成長についてご紹介します)

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